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2017年11月 2日 (木)

メイキャップ

お化粧の話ではない。

ロータリークラブにはメイキャップという制度がある。

ロータリークラブの活動の中心は毎週の例会だ。世界中の多くのクラブが週の何曜日かのお昼に、昼食をはさんで1時間の例会を行う。

その自分のクラブの例会に出席できない場合、他クラブの例会に出席する事をメイキャップという。その出席が自クラブの出席に振りあてられる、すなわち欠席を出席にメイキャップ出来るという訳だ。

このメイキャップ、ロータリアンであれば世界中どこのクラブの例会にでも出席できる。メイキャップ料(昼食代)を払えば(あらかじめの連絡はした方が良いが)飛び込みでも参加可能、言語の異なる異国のクラブでもきっと温かく迎えてくれる。

我がクラブにそのメイキャップの達人がいる。寅さんの愛称で親しまれるO氏は、会津漆器の販売で全国を飛び回っている。

その旅の先々でロータリークラブの例会を見つけるとメイキャップされるのだ。

フーテンのの寅さんよろしく、気ままではないかもしれないが、一人旅の営業、メイキャップが仕事の良い気晴らしになり、楽しみでもあるらしい。

彼のように社交性に富み、どこにでも臆さずにいける人は良いが、なかなかこのメイキャップ、敷居が高いところがある。

そこで、昨年度から出席委員会を中心に、何人かで他クラブにメイキャップしてみようという試みが行われている。

昨年度は市内四クラブを回った。

そこで今年度、この委員会をまかされたので引き続き、今度は市外のクラブを回ってみようという事になった。

10月の末日、喜多方ロータリークラブへメイキャップしようという事になった。

当初、遠いので人が集まるか?と心配したが、9人も行く事になった。これだけ大勢のメイキャップは例がない。

楽しくお邪魔した。

例会中にあいさつの時間を与えられた。それも例会の予定メニューを変更して3名にたっぷりと話して欲しいという事になった。

まずK会長がロータリークラブは家族の理解が必要、と言う事を自分がこどもの頃の、祖父、父親がロータリアンだった思い出を交えて語った。

今年80歳を迎える大ベテランのMさんのスピーチは、クラブの若返りの必要性を、自分が若かりし頃の諸先輩の思い出を交えて話された。

そして私。出席委員会がなぜこうした試みをしたかを話して、喜多方クラブに来てもし、話す機会があったら紹介しようと思っていた一編の詩を紹介した。

山形県酒田市出身の詩人・吉野弘さんのこんな詩だ。

「虹の足」   吉野弘


雨があがって
雲間から
乾麺(かんめん)みたいに真直な
陽射しがたくさん地上に刺さり
行手に榛名山が見えたころ
山路を登るバスの中で見たのだ、虹の足を。
眼下にひろがる 田圃(たんぼ)の上に
虹がそっと足を下ろしたのを!
野面にすらりと足を置いて
虹のアーチが軽やかに
すっくと空に立ったのを!
その虹の足の底に
小さな村といくつかの家が
すっぽり抱かれて染められていたのだ。
それなのに
家から飛び出して虹の足にさわろうとする人影は見えない。
――
おーい、君の家が虹の中にあるぞォ
乗客たちは頬(ほほ)を火照(ほて)らせ
野面に立った虹の足に見とれた。
多分、あれはバスの中の僕らには見えて
村の人々には見えないのだ。
そんなこともあるのだろう
他人には見えて
自分には見えない幸福の中で
格別驚きもせず
幸福に生きていることが――

この詩を読むたびに、本当は榛名山麓が舞台の詩なのだが、あの雄国の広々とした台地とその下に広がる喜多方の風景を思い描く。

榛名山を勝手に雄国に替えて読んでみた。(スミマセン)

そんなこんな事を話して、時に虹の足の中のように輝いて見える喜多方市の芸術文化運動の活発な事を、羨望の気持ちを持って眺めている事を申し添えた。

帰り際に、「感動的なスピーチありがとうございました」と言われたのがちょっと嬉しかった。

喜多方ロータリークラブのみなさま、大挙してお邪魔して大変お世話になりました。ありがとうございました。

次回は田島に行こう!という声が上がっている。

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