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2017年11月12日 (日)

きっと幸せに

先日の介護研究会で猪苗代の訪問看護ステーションの方が、在宅での看取りについて発表された。

その訪問看護師さんが、「昔、E・Sさんにご指導いただき、大変にお世話になりました・・・」と懐かしい名前を挙げた。

E・Sさん、当院のみならず会津地域の訪問看護ステーションの確立に力を尽くした看護師さんだった。

旦那さんも当院で働き、医事課の部長を務めた。

おしどり夫婦だった。

その夫婦が、不慮の事件で襲われて亡くなってから、もう7,8年になるだろうか・・・。

これだけの時間が経ってなお、訪問看護、といえばその人の名が出るくらいだから素晴らしい仕事をしてこられた事は疑いがない。

夏の朝、二人は突然にこの世を去った。否、去らさられてしまった。

突然のことを、働く仲間に告げる役目は辛かった。

今はもう無い、本館10階の看護部長室に課長以上の看護師を集めて、事件のあらまし、現時点で分かっている事実だけを述べた。

部屋の中に轟いた悲鳴のような驚愕の叫びを忘れることはできない。

みんな涙があふれた。

真夏の葬儀場、出棺を待つ炎天下に黒い喪服の杜が出来た。

滴る汗、こぼれる涙、蝉しぐれとすすり泣きの声以外に何も聞こえない葬祭場に、出棺を告げるクラクションがひときわ高く、悲しく響き渡った。

Eご夫妻の忘れ形見、一人息子のKくんは医大を卒業後、両親の働いた当院で臨床研修医として働いた。そして、今は福島で後期研修を行っている。

11月の初めにそのKくんが、めでたく生涯の伴侶を得た。

お嫁さんも会津の出身の医療者、将来は会津に戻り、良医として活躍する事を心から期待している。

この結婚を、医者となって独り立ちする息子の晴れ姿を、誰よりも喜んだのは天国で微笑むEご夫妻だろう。

二人はきっと幸せになる。・・・・幸せにならなければならない。

二人を知る誰もがちょっと胸にこみ上げる、この慶事。

末永くお幸せに!と心から祈り、思わず空を見上げた秋の日でした。

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