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2017年9月10日 (日)

シーーッ!

世界陸上だったかオリンピックだったか、陸上競技のスタート前、「位置について、ヨーイ」の前に、会場全体に「シーーッ!」という声が響き渡ったことがある。あれは実に良いと思った。

静かにしてね、の「シーーッ!」は世界共通らしい。あの声で会場が鎮まる、静まる。

そこで選手は落ち着いて、スタート位置に付けるのだ。

あの「シーーッ!」をコンサートやお芝居の前にもぜひ取り入れたらいいんじゃないかと思う。

先日、郡山に五輪真弓さんのコンサートに行った。休日の昼下がり、会津若松駅前からバスで往復送迎付き、チケット代込みで7千円ちょっと、お土産までいただいた。

会津芸文センターのなかなか粋な、お得な企画。

今や完全に懐メロだが、何十年前に聞いた懐かしさから申し込んだ。

行きのバスから一杯やっていけるのがいい。(飲んでいたのは私一人でしたが)、ハイボールと水割りを空けた頃にちょうど郡山文化センターに着く。

ほろ酔いで、音楽を楽しむにはちょうどいい感じだ。

五輪真弓さんも御歳66歳だ。とはいえ、全く衰えない歌唱力には感心した。若い頃とほとんどキーが変わらない。声はのびやかで、艶やかで美しく響いた。

2部構成の省エネコンサート(あまり動きまわらないという意味)は最後までさすがの歌声で大いに満足の素晴らしさだった。

特に、後半の「少女」から「恋人よ」への繋ぎでは、会場全体が大いに沸いた。80年代、90年代を代表するメロディメーカー、姿かたちはその頃と全く変わらない。

すぐ近くでどんなお顔になっているのか見てみたかったが、それは見ないが花だったかもしれない・・・。

そのように、コンサートは満足だったが、後ろの席のおばさん達には少々閉口した。

予鈴が鳴ってもおしゃべりの音量は全く低くならない。

始まってないんだからいいでしょ?と言えばそれまでだが、いよいよ始まりますよ、の期待感に溢れた静けさがあっても良い。

それもコンサートの事を話しているならまだしも、全く関係ないゴルフやまんじゅうの話なのだ。

せめて開演の2分ぐらい前には、あの「シーーッ!」を会場に響かせて欲しいと思った。あれは良いよ絶対に。

バンドメンバーがステージに登場しても、まだしゃべくっている。

そして大きな拍手の中、遂に本人が登場、歌い出し・・・「あ、前髪切ったんだ」「あれ、かつらがよ?」「なんだってきれいな衣装だこと・・・」と、心の声が全部声になって出ている。

これは、我々も注意しなくてはいけない事だが、思った事がそのまま実際の言葉になって出てしまっていることがよくある。

完全に老化現象の一つだろうが、それも自身が思っているよりもずっと大きな声で口から出てしまっているのだ。

いわゆる『心の声が外に出ちゃってます症候群』

とても気に障って仕方が無い。よっぽどふり返って「シーーッ!」とやってやろうかと思ったが、なかなかそんな勇気もない。

ん~、これ以上続いたら・・・・と思うと、急にピタッと止む、その絶妙な間の悪さがオバチャン軍団の武器だ。

第2部が始まる前・・・また「あー、そうなの?」「そんなごどねぇべした~」、一体何をギリギリまでしゃべる必要があるのか、不思議でならない。

そして始まっても「アラー、きれいな色だこと」「あのスカート、横にプリーツが入ってんのな・・・」全部、大きな声になって出ています。完全に歌声にかぶっちゃっています・・・。

「シーーッ!」と言われれば、そうだ!私は今静かにしなくてはならない場所にいるのだ、という自覚が蘇る。

人様に迷惑がかかるとか、傍若無人にふるまっていい場所ではないとか、マナーと言うものの存在にも気付かされるのではないだろうか。

五輪真弓さんのコンサート、見渡せばおそらく平均年齢は65歳を超えているだろう。ま、60歳は間違いなく越えている。

このように、心の声が外に出ちゃってます症候群の方が多い場所では、あの「シーーッ!」という会場全体への警告音、かなりいいんじゃないでしょうか?

入場料割り引け!なんて気持ちにはならなくて済む。

会津へは夜9時の到着。

帰りのバスでも飲んでいたのは私一人でありました。バス送迎付きならではの特典をしっかり満喫させていただきました。

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