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2017年2月28日 (火)

アカデミー賞

えー!こんな事があるんだ!!と、思うような事が起こった。

あのアカデミー賞で作品賞を間違えて発表して、言われた方は大喜びしてありがとうのスピーチまでしてしまった。

それが、間違いでした!と混乱はしたものの速やかに入れ替わって無事に受賞したんだから、それはそれで凄い事かもしれない。

てっきり『俺たちに明日はない』の二人が、高齢化のためとちったのかと思ったが、そうではなくて、主演女優賞の封筒を間違って渡してしまったらしい。

ウォーレン・ビューティ氏も、とんでもない事になった責任を感じて最後までなんとか場を収めてにこやかにプレゼンターをつとめようとした振る舞いは、おじいちゃんながら立派だ。

大本命と言われて逃した『ラ・ラ・ランド』の主演女優賞エマ・ストーンも、「これってアカデミー賞の歴史的大事件、その場に私達が居合わせたなんて超ラッキーじゃない?」的な前向きなコメントで女を上げた。

いずれにしても、あれだけの大ハプニングでも揉め事や喧嘩沙汰になったりしなかったという事は、夢を売るハリウッドのショーマンシップのなせる技、お見事と言って良いのだろうと思う。

その『ラ・ラ・ランド』発表直前に見て来ましたよ。

なかなか不思議なミュージカル、私は楽しく見ましたね。

あの映画はおそらく、見る人の年齢層によって相当感じ方が違うんじゃないでしょうかね。

LAの物語と、おとぎ話という二重の意味合いのタイトルらしいけれど、時間や空間も一体ここはどこで、いつ頃が舞台なの?と、ディミアン・チャゼルというえらく若い(32歳)監督のマジックにはまってしまう。

予告編でも有名な高速道路上での見事な群舞のオープニング。停まっているクルマやファッションは60年代、70年代を思わせるけれど、クラシックなオープンカーをヒロイン・ミアのプリウスが追い越していく。

電話で話しているのに急に携帯の着信音がしたり、あれ?これってみんなウソなの?と思わせる様な場面も出てきたりする。

女優を目指し何度もオーディションを受け続けるミアと、ジャズクラブを持つのが夢のピアニスト・セブとのラブストーリー。

あんな奴、大嫌いと言っていた二人がやがて心惹かれていく。

売れない中で夢を追い続ける二人、愛し合いながらも「夢」にかき回されて、すれ違って行く心と心。

楽しい二人の夕食が、話せば話すほどすれ違って行き、最後は大げんかになってしまう場面は凄くリアリティがあり秀逸、とてもミュージカルのワンシーンとは思えない。

やがてミアに凄く大きなチャンスが巡って来る。それを懸命に後押しするセブ。

成功を求めるためにミアはパリへ行かなければならない。セブはLAで頑張り続ける。

「うまく行ったら私たちどうなるの?」セブは言う「しばらく様子を見よう・・・」

5年後、ミアは女優として大成功を収めている。そしてセブは念願のジャズクラブのオーナーとして成功を収めている。

幼子を抱くミア、大きな屋敷、絵にかいたような幸せな家庭、けれどもミアの隣にいるのはセブではなかった。

あるディナーの帰り、ミアの旦那がジャズクラブへ寄って行こうという。

そのステージに現われたのはセブ。二人は見つめ合い、セブは深く深く息をつき静かに曲を奏で始める。

曲に合わせた回想シーンは、全てがさかさまのおとぎ話。もしあの時抱きしめていたら…もしあの時一緒にへパリに行ったら・・・もしあの時・・・・・・・・・・。

若い人には響かないかもしれない。映画のユーザーレビューも評価が真っ二つに分かれている。☆一つと☆五つ。

やっぱりジーンときますね、この年になると。

人はたとえどんなにうまく行ったとしても、もう一つ別な人生があったのではないだろうか・・・と思うもの。

あの時美術大学に行って居たらどうなっていたんだろう?あの時、あの人と別れなければどうなっていたんだろう?

単なる後悔とは違う、愚かな我がまま、夢色のごちゃ混ぜカクテル(悪酔いしやすい)、誰にも言えない心の裏地。

やがて、セブは静かに演奏を終える。

そして、ミアは帰って行く。それだけ・・・・。

『ムーンライト』は見ていないけれど、アカデミー賞は『ラ・ラ・ランド』で良いよな、と思いつつ磐越道を会津へと向かったのでありました。

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