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2016年8月11日 (木)

ウルフ

ウルフと呼ばれた千代の富士が亡くなった。

私が今さら褒め称えるまでもなく、もの凄い記録を残した大横綱だ。様々な思い出を多くの人が語るが、私がもの凄く印象的だったのは、何事も一発クリア!してきたというところだ。

めきめきと頭角を現して急に強くなって横綱を倒すまでになる。

そして、もしここで勝ったら、優勝したら大関だ、横綱だ、といういくつかの関門を私の記憶が正しければ(あまりあてにはならないが)すべて一発でクリアして来た精神力の強さだ。

『ここ一番!』にめちゃくちゃ強かった。

ここで優勝したら横綱だ、と言われ続ける稀勢の里関とは、申し訳ないがえらい違いだ。

まさにウルフの様な強烈な眼差しで、敵を見据え、挑み、倒した。

その一発クリアがなんとも痛快で、当時編集をしていた「会津嶺」の編集後記に何回か書いたのを記憶している。

あんなに強いお相撲さんも死んでしまうのだ。

そういえば、何年か前の夏、徳島の空港で北の湖関に会ったっけ。

相撲協会の理事長さんで背広を着ていた。取り巻きのお相撲さんが何人もいて、真ん中に座りあの仏頂面を見せていた。

「スミマセン!私の同じ花のニッパチで同級生です。震災のあった東北・福島県会津の地から来ました。あっちで元気に騒いでるのが私どもの病院の研修医たちで卒業旅行で阿波踊りに来てました。どうか、一緒に写真を撮って連中を激励してくれませんか?」

と言おうと何度も考えたが、なんだか怒っているような顔が怖くて、のど元まで出た言葉を飲み込んでしまった。

嗚呼、あの時みんなで記念写真でも撮ればすごくいい記念になったのになぁ・・・と今でも時々後悔する。

だって憎らしいほど強いと言われた名横綱も、憎まれっ子世に憚るとは行かずに昨年暮れの福岡場所の場所中に亡くなってしまった。

そしてウルフだ。

当時を偲ぶ映像が何度も繰り返されたが、なんか少し早回ししているんじゃないかと思うくらいにスピード感に溢れている。

「攻めて、攻めて、攻め続ける。勝つためにはそれしかない!」

千代の富士は身体でそれを示し続けた稀代の名横綱であった。

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