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2016年7月17日 (日)

シギリアロック

スリランカの旅。

スリランカ観光の最大のハイライトと言えば「シギリアロック」ではないだろうか?どの観光パンフレットにも必ず取り上げられる巨大な岩峰宮殿の跡だ。

緑の森の中にいきなり赤茶けた姿を現す巨大な石の山。ものすごく大きな豚の角煮みたいな形で頂上部分が平らになっている。

5世紀、この岩峰の上に宮殿を築き住んだ王様が居た。父親を殺して王位を奪ったカッサパ1世、狂気の王と言われる。

その罪悪感と迫りくる敵から身を守るために岩山の上に宮殿を築き、誰も攻められない様に天空の城でおびえていた。

四方を見渡す見張りたち、足元の池には人食いワニを放ち、徹底的に敵を恐れた。だがわずか7年で命を奪われてしまう。

その岩峰の上に今は宮殿はないが、城跡の石積みははっきりと残されている。

そのシギリアロックに登るには2千段以上の階段を登らなければならない。

イメージとしては飯盛山に12,3回登るような感じか?

スリランカ4日目、大分体にカレー臭も沁み込んだ会津組5名が前夜の酒を少しだけ控え挑戦した。

出来るだけ朝早くと、9時前には登り始めた。この日は天気も味方してくれた。カンカン照りの快晴ではなく薄曇り、気温の急上昇も少なく、視界は遠くまできいた。

グループ全体でで14名ほどだったろうか?

登り始めるとスリランカのガイドたちが付きまとう。ライオンの入り口からの登りの階段で体を後ろから押してくれるのだ。

ここで「ノー!」とはっきり断らないとどこまでも付いてくる。私は「ノー!」ときっぱりと断った。

しかし、ここで彼らは品定めをしているのだという事が後で分かる。

ちょっと押すとその人の体重も大体分かる。それに加え、年齢、体型、顔色などを見定め、これは、という人にしっかり着いて行くのだ。

このシステムは一見乱暴なようだが非常に合理的、彼らが目を付けた人は十中八九、バテてその内、青息吐息となる。

その時に後ろから押し上げ、前から引き上げして、助けてくれるのだ。

もうこうなっては意地も見栄も体裁もない。助けてくれるその手に有難くその身を任せ、それでもなおヒー、ハーと汗まみれになる。

数名がこのガイドたちのお世話になったようだ。

お世話になってしまっては御礼もはずまないわけにはいかない。まさに持ちつ持たれつとはこのことだ。

確かに汗まみれにはなったが、早朝の飯盛山ウォーキングで少し鍛えていたせいか、私はガイドは不要だった。

頂上間近の8合目広場、ここでKさん1名が脱落。とはいってもヘタバッタわけではない。前夜、おバカだから睡眠導入剤を3個も飲んでしまい(酒のせい)、眠くて眠くてフラフラになってしまったのだ。

涼やかな風が抜ける広場で彼はしばし夢の中。

最後の急登を登りきると、頂上の宮殿跡に着く。雨水をためる大きなプールの跡、それを見降ろすように玉座の跡がある。

優雅だが孤独極まりないこの宮殿で、女たちをはべらせ酒と美食に溺れながら、かの王様は何を幸せとしたのだろう?

ジャングルを渡る風は乾いてはいないものの涼やかだ。どこまでも続くジャングル、所々に真っ赤な赤土の道が見える。

溢れ落ちた汗がすうーっと勢いを失って行く。

『雲湧きて360度の孤独かな』

行きはこわいが、帰りもこわい。

膝の労をねぎらいながらゆっくりゆっくりと下りた。

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