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2016年1月 4日 (月)

名画の旅

NYのお話し。

3つの美術館へ行った。定番といっても良いメトロポリタン美術館とニューヨーク近代美術館(MoMA)、そしてぜひ行きたいと思っていたノイエ・ギャラリー。

メトロポリタン、MoMAはNY観光の定番スポットだ。

とにかくもの凄い収蔵品の数で(特にメトロポリタンは)「そんなに集めてどうすんの?」と言いたくなるほどだ。

あれだけの収蔵品を整理・管理し、研究する。表には見えない人の数も、仕事の量も膨大なものだ。

じっくり見ていたら時間がいくらあっても足りないし、足が棒になってしまう。

特に自分達が見ていて楽しい、近代絵画の部門を集中して観て歩いた。

ゴッホ、セザンヌ、マチス、ピカソ、モネ、ゴーギャン、その他なんでもといっていい。

教科書で知っている芸術家ばっか、というやつだ。各人の傑作が1点なんてせこい話ではなくズラリと並ぶ。

驚いたのは、絵画の数はもちろんの事だが、みんなバシャバシャお気に入りの絵の前で写真を撮っている事だ。その絵の前に柵も何もない事だ。

絵から5、60センチの足下に「これ以上は近づかないでね」といったテープがさりげなく貼られているだけだ。

隅々に警備員が目を光らす事もない。もっともあれだけの展示室の隅々に警備員を配置したら一体何人必要なのか・・・千人でも足りないだろう。

これはある意味すごい。それだけ事故も起きないし、そんなバカなことする奴もいないという事なのだろう。

「アメリカ人って結構いい加減なのに、こういうところはちゃんとしてるんだ・・・」なんて言うと怒られるか?

日本人の礼儀正しさ、公共心の高さはよく褒められたりするが、案外こういうところはダメかもしれない。

芸術品との距離感、そのかけがえのなさというものを小さな頃から徹底して叩き込まれて育つのだろう、と思った。

メトロポリタン美術館でゲップが出るほど美術品を鑑賞して、東に2ブロックほど歩いた角にノイエ・ギャラリーがある。

こちらは四階建のこじんまりとした洋館だ。ドイツ、オーストリアの退廃的なアートを収集したギャラリーだったが、数年前にクリムトの「アデーレ」、アデーレ・ナンタラカンタラの肖像という名画を156億円という価格で手に入れ、一躍有名になった。

金ピカの衣装に包まれた世界一高価な美女と言われる絵、ご存知の方も多いだろう、あれだ。

時々小雨が落ちる中、30分程並ばされた。ギャラリーの中が狭いので(と言っても2階、3階とかなり広いが)人で溢れてしまう。出てきた分だけ、入れるという塩梅だ。

この列には日本人は一人も見えなかった。

ギャラリーの2階に上がると目の前にあの「アデーレ」が飛び込んでくる。人だかりで一杯だ。

想像した以上に絵は暗く、アデーレの顔色も青ざめているように見える。お天気のせいもあるのだろう、一説によるとこの絵はNYの夕暮れ時、摩天楼が赤く染まる瞬間が一番美しいのだという。

それでもやはり素晴らしい。しばし見とれて、その他数点のクリムトも楽しんだ。

ドイツ帝国の崩壊前夜、退廃的な香りのするその他のコレクションもなかなか面白かった。

「アデーレ」、こんな絵が一枚会津にあれば観光客も倍増するんだろうなぁ・・・。

156億円の元を2千円の入場料で採ろうと思ったら・・・7800万人??気が遠くなるのでやめにしましょう。

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